
- June 11, 2017
- diary
Cherry Red Drive
勝手に私が名付けた、南アルプス球場と。
実際には北杜市の日野舂小学校の校舎で行われた、犬塚勉展を見に行った。
犬がいたので嫁と交代で展覧会を見た。

犬は人気者。お姉様たちに可愛がられる。

初夏の木漏れ日と、アルプスから吹く乾いた涼しい風が心地いい。
そんな顔をしている。

わたしは、遥かな山々に向かって打つホームランのことについて思いを巡らせていた。

『梅雨の晴れ間』犬塚勉 1986年 アクリル、キャンバス 72.7×116.7
犬塚勉絵画展より
キャンバスが草でほぼ埋め尽くされた頃、突然振り向き
「ひょっとすると真実を見つけたかもしれない」
と 真顔で語り出す。
「人を描かずして人を感じさせる。それも緑一色の絶妙なグラデーションで。
人が、きれいな景色だ、と言うのとはまったく違う感覚で私は感動している」
見えない物を見てみたい。そんなことを考える時がある。
そんな思いが、私をここに呼び寄せたのかもしれない。
いや、単純にドライブしたかっただけなのか?

南アルプス市のさくらんぼ農園には、かわいいさくらんぼがたくさん木になっていた。

採れたてのさくらんぼは美味しくて。頬ばりながら車を走らせた。
目に見える美味しいものはいい。
それでも、どうして、目に見えないものを
探してしまうのか?
それは例えば、
あのアルプスの山々に向かって放物線を描く私が打ったホームランの弾道か?
いいや、そういったものではない。
Everything But The Girl – Each and Everyone