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  • May 12, 2016
  • diary

世界の窓と窓

心がムズムズする。春だからだろうか?
いいやバート・バカラックのメロディーを聴いたからだ。

その旋律を聴いただけで、こんな気持ちになる作曲家は他にはいない。
どんなアレンジになっていようが、誰が歌おうが、
そのメロディーを聴いただけで、心がキュンとする。
そうだ、恋をした時のような感覚だ。

恋をするとたちまち世界の全てが美しく見えるように。
いつもと同じはずの夕空が心を擽る。
芽吹く寸前の木々の蕾に心が躍る。
退屈だったはずの日常に彩りが。
そんな風に感受性が研ぎ澄まされて、
セブンティーンの女子高生のように
箸が転んでも笑ってしまいそうだ。

それはちょっと大げさだとしても、
どうしてあんな旋律を紡ぐことができるのだろうか?
あれから40年以上経った今。
どれだけテクノロジーが発達して、
緻密なのアレンジメントや高度な録音技術が駆使されるようになっても、
あのコード進行や、メロディーラインは、未だ普遍的で誰も模倣することすらできない。

彼の音楽性を表現するかのような、
トリッキー(!?)な邦題「世界の窓と窓」。この曲はこれまた不思議な曲だ。
曲の構成から言えば、サビが無い。延々とAメロが繰り返されるだけ。
だけどそんな単純な構成が、この曲の持つメッセージをより一層際立たせる。

あれから40年経った今も、世界は進化していない。
世界は悲しみの中にあり、負の連鎖は繰り返される。

こんな時だからこそ、世界中でバカラックの曲を聴いて、
みんなが恋する気持ちで、それぞれの空や、大地を見つめ
どうすればいいのかを考えればいいのだと思う。

 

世界の窓と窓-プリテンダース

 

The windows of the world are covered with rain,
Where is the sunshine we once knew?
Ev’rybody knows when little children play
They need a sunny day to grow straight and tall.
Let the sun shine through.

The windows of the world are covered with rain,
When will those black skies turn to blue?
Ev’rybody knows when boys grow into men
They start to wonder when their country will call.
Let the sun shine through.

The windows of the world are covered with rain,
What is the whole world coming to?
Ev’rybody knows when men can not be friends
Their quarrel often ends where some have to die.
Let the sun shine through.

The windows of the world are covered with rain,
There must be something we can do.
Ev’rybody knows whenever rain appears
It’s really angel tears.
How long must they cry?
Let the sun shine through.